2008年10月25日追記:この日記を書いた後、他の業者さんから黒い物体は「藻」ではないかというご指摘をいただきました。状況や症状などを照らし合わせると、藻の方がしっくりくるようです。それを前提にお読みください。また、最初に回答をいただいた業者さんがいいかげんな回答をされたということではなく、写真と乏しい情報のみで芝生の諸症状を判断するのは非常に難しいということをご理解ください。
先月の後半ぐらいから芝生の所々に黒い影のようなものがあるのが気になっていました。最初は芝生が成長してきたから地面が影になったものと思い放置していたのですが、近くでよく見てみると綿状のものがサッチにはびこっているような感じでした。
本やネットで調べてもよく分からなかったので、画像を専門業者に送って見てもらいました。その結果「ラージパッチの菌体が集合しているもの」という回答をいただき、薬剤散布を勧められました。殺菌剤をいくつか推奨していただいたのですが、その中から
バリダシン液剤を使いました。(この薬を選んだ理由は後述)
ラージパッチは葉腐病とも言われ、その名の通りリング状に芝生の葉が腐るように枯れて巨大なパッチを形成する病気です。水はけが良くない土壌や窒素過多、サッチの量が多い(サッチは病原菌の巣窟になりやすい)、などの原因があります。我が家の場合は「水はけ」が一番の要因だと思います。5月は雨がよく降りましたし、あまり暑くならなかったのでラージパッチの菌にとっては心地よかったのでしょう。
また、病状が出ているところは、ちょうどヤマボウシの日陰になる部分というのも興味深いです。そして、
施肥とエアレーションの実験を行った際、肥料を散布していなかった部分とも重なるのです。実験で肥料を散布していなかったところは、成長を追いつかせるため後からややハイペースで肥料を与えましたので、一時的に窒素過多になったのかもしれません。「水はけ」と「窒素過多」に加え、降雨による「水分」とヤマボウシの木陰の「適温」、これらの要因が重なったのが原因と思われます。
|
サッチにはびこっているラージパッチの菌体。
|
|
芝生の葉をどけてみたところ。
|
|
このようにサッチごと取れます。点々と存在するラージパッチ菌の集合体を取っていきました。
|
|
ラージパッチ菌の集合体は、水分を含んだ綿のような感じでした。棒でつつくと水分が染み出てきます。
|
|
ラージパッチ菌の集合体を除去した後、バリダシン液剤を散布しました。500倍溶液を1平米あたり0.5〜1リットル散布します。
|
|
所々赤い葉があるのもラージパッチと関係あるのかと思っていたのですが、これは関係無いそうです。この症状は時々あることなので様子を見てくださいとのことでした。
|
さて、ラージパッチ菌がいるのに、なぜパッチが発生しないのか?という疑問が湧くのですが、それはキトサン溶液を定期散布しているからではないかと推測しています。キトサン溶液は芝生の善玉菌(放線菌)を増やしてくれる働きがあるため、ラージパッチ菌が広がることなく集合してしまう(放線菌の勢力が強い)のかもしれません。
今回
バリダシン液剤
を使用した理由は、ひとつは入手しやすかったこと。近所のホームセンターであっさり見つかりました。もうひとつの理由はバリダシンの原料が「放線菌によって生産される抗生物質バリダマイシンを主成分としていること」です。定期散布しているキトサン溶液に関係する放線菌つながりでバリダシンを使用してみました。
これから気温も高くなりますからラージパッチ菌も自然と収束するのかもしれませんが、念には念を入れて処置しておきました。いざというときには殺菌剤があるという安心感もいいですね。
Copyright (C) 2007 芝生のお手入れ All Rights Reserved.
※当サイトのテキスト・画像等すべての転載転用、商用販売を固く禁じます。