芝生とコンクリートの温度差

芝生の上の温度計 芝生の上の温度計

芝生は庭の美観を保つだけでなく、夏の気温上昇を防ぐ役割もあると言われます。では、実際に芝生とコンクリートなどの人工的な構造物ではどれくらいの温度差があるのでしょうか。百聞は一見にしかず、実際に温度計を設置して比べてみました。

■追記:最初は普通の温度計を使用していましたが、より正確な測定をするために途中から非接触型赤外線式温度計を使用しています。

下記の記録は日付の新しい順に並んでいます。


2009年07月22日(水)の状況

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2009年07月22日の温度推移

本日は日食時の温度推移を10分単位で計測してみました。常に雲がかかっている状態で、雲が薄くなたり厚くなったりしていましたから、今一つ特徴が現れていないと思いますが、大まかな傾向はみていただけると思います。当地区の日食最大は11時ちょうどです。

2009年05月11日(月)の状況

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2009年05月11日の温度推移

今日は快晴で一度も曇ること無く、この時期にしてはかなり気温が上昇しました。地表面の温度推移で興味深かったのは風の影響です。11時ごろより吹き始めた風で、芝生は温度上昇が抑えられる傾向にあったのに対し、アスファルトやコンクリートはどんどん上昇し続けました。土はわずかながら風の影響があったようです。(注:18時の時点で、芝生・コンクリート・土は建物の陰になっていました)

2008年08月07日(木)の状況

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2008年08月07日のグラフ

天候は曇り時々晴れ。
芝生は曇ると温度が下がるのに比べ、コンクリ・アスファルトは温度上昇が続きました。蓄熱されていく様子がよく分かります。土は予想より温度が高くなり、コンクリやアスファルトよりも、熱しやすく冷めやすい傾向にあるようです。

2008年08月06日(水)の状況

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2008年08月06日のグラフ

天候は曇り時々晴れ。
朝8時から1時間おきに、芝生、コンクリート、アスファルトの表面温度を計測しました。20時の段階で朝8時の温度を下回ったのは芝生だけでした。ヒートアイランド対策に緑化が有効なのがよく分かります。

2008年08月03日(日) 17時の状況

2008年08月03日(日)17時の芝生 芝生
表面温度:34.6℃
2008年08月03日(日)17時のコンクリート コンクリート
表面温度:46.2℃
芝生よりも11.6℃高い。
2008年08月03日(日)17時のアスファルト アスファルト
表面温度:51.2℃
芝生よりも16.6℃高い。
コンクリートよりも5℃高い。

かなり日が傾いてから測定したのですが、日中と同じように温度差がありました。

2008年08月03日(日) 14時の状況

2008年08月03日(日)14時の炎天下の芝生 炎天下の芝生
表面温度:40.6℃
2008年08月03日(日)14時の炎天下のコンクリート 炎天下のコンクリート
表面温度:53.6℃
芝生と比べると13℃高い温度です。
2008年08月03日(日)14時の炎天下のアスファルト 炎天下のアスファルト
表面温度:59.8℃
芝生より19.2℃高い温度。
コンクリートより6.2℃高い温度。
2008年08月03日(日)14時の木陰の芝生 木陰の芝生
表面温度:31.8℃

今回は、非接触型赤外線式温度計を使用しています。対象物にセンサーを向けて、ボタンを押すだけで瞬時に計測できます。普通の温度計よりは正確に計測できているはずです。芝生・コンクリート・アスファルトを比較すると、アスファルトが一番温度上昇が激しいことが分かりました。

2008年07月25日(金)の状況

2008年07月25日8時40分の温度 8時40分の温度
芝生:34度
コンクリート:34度
朝ですので、まだ差がありません。
2008年07月25日13時04分の温度 13時04分の温度
芝生:50度
コンクリート:54度相当?
温度計が50度までしか表示が無く、コンクリートの正確な温度は分かりませんが、芝生よりも暑くなっていることは確かなようです。
2008年07月25日14時30分の温度 14時30分の温度
芝生:40度
コンクリート:43度
温度計を立てて比較してみると、3度の差となりました。輻射熱の体感温度はさらに違いがあるでしょう。

今回使用した温度計では計測範囲をオーバーしていますので、赤外線式の温度計を準備中です。準備でき次第、もっと正確な比較をしてみたいと思います。