雑草ヒメクグ VS. インプールDF
しつこい雑草ヒメクグ絶滅作戦その2です。前回は非選択性の除草剤を塗布してみましたが、芝生も一緒に枯れてしまうのと、根絶やしにできなかったので、あきらめました。今回は「インプールDF」という選択性除草剤を使用し、ヒメクグが根絶できるかどうかの実験です。検証結果はページ下部にあります。
インプールDFを散布
これがインプールDFです。葉から浸透して根まで枯らす「茎葉処理」と、発芽を抑制する「土壌処理」の機能があります。イネ科の植物にはほとんど効きませんので、時期を気にせず散布できます。ヒメクグなどのカヤツリグサ科以外にも、広葉雑草に幅広く効果があります。
インプールDFで効果のある雑草は次の通りです。
科 | 雑草名 |
---|---|
キク科 | オオアレチノギク・セイヨウタンポポ・ノボロギク・ヒメジョオン ヒメムカシヨモギ |
カヤツリグサ科 | ヒメクグ・ハマスゲ |
カタバミ科 | カタバミ |
シソ科 | ヒメオドリコソウ・ホトケノザ |
スベリヒユ科 | スベリヒユ |
トクサ科 | スギナ |
ナデシコ科 | オランダミナミグサ・ツメクサ |
マメ科 | カラスノエンドウ・シロツメクサ |
インプールDF散布後の経過報告
経過報告は日付の新しい順に並んでいます。
2009年06月06日(土) 散布から70日経過
ヒメクグの発芽は確認されていません。もう全滅したと考えていいのではないかと思います。散布から2か月以上が経過し土壌処理の効果が衰え始めたせいか、カタバミやツメクサ、タンポポなどの広葉雑草が確認されるようになってきました。
カタバミやアカカタバミが所々確認できます。しかし、例年ほどの繁殖ではありません。
ツメクサも3か所ほど生えているのを確認しました。こちらも去年のように悩まされるほどではありません。
2009年05月13日(水) 散布から46日経過
ヒメクグの発芽は確認されず。例年今頃悩まされるツメクサやカタバミも、全くと言っていいほど生えてきません。土壌処理効果がよく効いているようです。土壌処理効果は2~3か月ですので、まだ2~3週間ほどは効果が期待できそうです。その頃にはさらに芝生が密になっているでしょうから、雑草も生えにくくなるでしょう。
カタバミは完全に朽ちて無くなってしまいました。芝生が生えそろってくれれば、雑草があった痕跡すら無くなりますね。
2009年4月26日 散布から29日経過
ヒメクグは今のところ新芽は確認できていません。カタバミとタンポポもほぼ壊滅状態。しかし、チチコグサと思われる雑草は復活の兆しを見せています。シンジェンタの雑草ポケットブックオンライン版によると、「チチコグサはSU系除草剤に対して感受性が低い」そうです。インプールDFはスルホニルウレア系(SU系)の除草剤ですから、その通りの結果になりつつあります。さすがプロが利用する業者の情報は中身が濃いですね。
去年はびこったツメクサは、生えているものは黄色くなっています。生えてくる数も去年より少ないです。
チチコグサの仲間と思われる雑草。しおれてきているように見えましたが、復活してきています。インプールによる駆除はあきらめて、手で抜き取りました。
2009年4月18日 散布から21日経過
新たに広葉雑草が生える様子は無く、土壌処理効果がよく効いているようです。例年ならこの時期は雑草がじゃんじゃん生えてくるはずなので、すごく楽です。
ヒメクグの新しい芽は今のところ確認できません。できればこのまま根絶してほしい。
アカカタバミもかなり枯れてきました。MCPPやザイトロンなら散布翌日には枯れ始めますが、インプールはじわじわと効果が現れるようです。
チチコグサの仲間と思われる雑草。芝刈りで刈り取られてしまっていますが、かなりしおれてきています。
2009年4月13日 散布から16日経過
順調にインプールの効果が現われています。芝生にはまったく薬害が発生している様子はありません。イネ科にはほとんど影響が無いですから、そういう面では安心して使える除草剤です。
ここもヒメクグがほぼ枯れています。駆除しきれていない地下茎から発芽する可能性がありますが、その時はスポット散布で対応します。3回散布すればほぼ全滅するそうです。
カタバミも変色しはじめました。
土壌処理が効いているせいか、カタバミなどの広葉雑草が新たに発芽する様子はありません。
チチコグサの仲間と思われる雑草も、かなりしおれてきました。インプール散布後は成長が止まっているようです。
ツメクサも黄色く変色しているものがたくさんあります。ツメクサは抜きにくく除草剤も効きにくいやっかいな雑草です。こいつも一網打尽にできれば言うこと無しです。
2009年4月3日 散布から6日経過
ヒメクグの地上部には確実に効果が現われていますが、問題は地下茎。地下茎までしっかり浸透して枯れてくれないと根絶はできません。
カタバミにはまだほとんど影響らしきものが見当たりません。先の方の葉がやや変色しているかな?という程度です。
これはチチコグサの仲間だと思いますが、まだ顕著な影響は確認できません。やや葉がしおれている感じでしょうか。
タンポポは葉が変色し、花が完全に枯れてしまいました。キク科の雑草には効果抜群のようです。
2009年3月28日
2009年3月24日
種が飛んだのでしょう。去年とは違うところにも発芽しています。やはりインプールDFの全面散布をしないと駆除できそうにありません