芝生に適した環境

芝生に適した環境とはどのようなものでしょうか。芝生を植える前にチェックしておきたいポイントについて解説します。




芝生は日照が大好き

植物は光合成をしないと生きてゆくことができません。光合成がうまくできないと、徒長してもやしのように間延びしたり、芝生体内に病原菌や害虫が好む物質が蓄積されて病虫害リスクが高まるなど、維持の難易度が高くなることがあります。光合成をするためには日照が非常に重要ですが、芝生は特に日照が大好きな植物です。1日の中で最低でも5~6時間ぐらいは日照が必要です。特に、日の出から正午過ぎまでの日照が重要で、その時間内に光合成はピークを迎え、午後からは光合成は衰える一方になります。ですので、午後の日照のみで数時間確保できたとしても、光合成が十分に行えないことが想定されます。芝生を植えようとしている場所が、どの時間帯に日照が得られるのかをチェックしてください。

また、季節によって日差しの角度が変わる点にも注意が必要です。夏はしっかり日が当たる場所でも、日差しが傾く春や秋になると隣の家や塀の影になってしまうことがあります。この場合、春や秋には光合成不足になり、徒長(間延びしたように成長すること)や病虫害リスクが高まるなどの不具合が生じやすくなります。季節によって日照の条件が変わる場合、芝生の維持が難しいようならシェードガーデンにしたり、枕木やレンガを敷きつめるなどの対策を検討する必要があります。

外構のレイアウトによっては、木陰によって日照がさえぎられることもあります。我が家もシンボルツリーのヤマボウシが芝生の中にあり、その木陰が影響していると思われることもあります。外構のレイアウトを検討する際には、木陰で芝生に影響が出ないように設計してください

■チェックポイント


・日照が午前中を中心に5~6時間以上あるか
・季節によって日陰になる部分ができないか
・日照がほとんど得られない部分は芝生以外のものを検討する
・外構のレイアウトで芝生が陰にならないように検討する


芝生を育てやすい土壌環境にする

土を耕して水はけを改良する資材を入れる

私が最も後悔していることが土壌環境です。芝生は水はけの良い土壌を好みますが、我が家の土壌は表層10~15センチが粘土質でその下がスコップや鍬で刺すのも困難な固い層があり、水はけはかなり悪い部類に入ると思います。大雨の時には表層が水浸しになるため、病害リスクを高める大きな原因となっています。これから芝生を植える方は、水はけを少しでも改良しておくことをお勧めします。

まず一番簡単にできる水はけの改良方法は、土壌に砂を混ぜておくことです。表層20~30センチぐらいを耕して川砂などの砂質資材を4~6割ぐらいの比率になるように混ぜてください。この時、一緒に土壌改良剤(スーパーグリーンフードなどの有機資材)を適量混ぜておくと、排水性と保水性のバランスが良くなります。

水はけの理想を追い求める場合は、床土から水が抜ける構造にするための暗渠排水が有効です。ただし、この方法はコストも労力もかかりますので、どなたでも簡単にというわけにはいかないでしょう。もっと簡単な方法としては、表面排水の改善があります。表層に傾斜(2~3度ぐらい)をつけることで、大雨の時などに水が流れていく構造にします。そうすることで、芝生の表層に水がたまりにくくなり、病虫害や障害の発生リスクを下げることができます。ただし、水が流れることは肥料成分も流れることになるため、上流より下流の方が栄養が多くなりやすいと言えます。上流と下流で成育の差ができるような場合は、施肥の量を調整する必要があるでしょう。

■チェックポイント


・砂を混ぜて床土自体の水はけを良くする
・表面排水で表層の水はけを良くする
・暗渠排水までできれば理想

風通し

芝庭のフェンスは風通しの良いものが理想

風通しも芝生にとってはとても重要な要素です。我が家のある住宅地は地形的に風通しが悪いため、この点でも病害リスクが高いと言えます。地形的なものはどうしようもないのですが、これから外構を検討される方は、フェンスはなるべく低く隙間があるものを選ぶなどして、できるだけ風をさえぎらない構造になるように配慮してください。