足すのは簡単、引くのは困難
芝生の手入れには肥料や土壌改良剤、植物活性剤など様々な資材を散布することがあります。適切にまけば効果が出るのは当然ですが、効果があるならもっとたくさん投入してみたい考えることもあるかもしれません。そんな時、管理人はこう考えます。
『足すのは簡単、引くのは困難』
資材を投入するのはとても簡単なことですから、不足していた場合に後から足すのは非常に簡単です。ところが、量が多すぎた時に除去するのはほぼ不可能で、芝生が弱ったり枯れたりするなどの不具合が発生することもあります。
もし用法よりもかなり多い量にチャレンジする場合、いまいちど上記の言葉を思い出してください。その上で、問題が発生するリスクを承知でチャレンジしてみるのは有りだと思います。問題が生じることで芝生の手入れの理解がより深まることもあります。しかし、問題発生のリスクが容認できないのであれば、『足すのは簡単、引くのは困難』であることからチャレンジはやめておいた方がいいでしょう。
農薬は独自の散布量にチャレンジしてはいけない
肥料や土壌改良剤、活性剤などの農薬以外の資材は独自の散布をしてもかまいませんが、農薬は独自の散布は厳禁です。足らなければ足せばいいというのもダメです。あくまでも説明書通りの散布が求められます。
その理由の一つは、農薬取締法で用法通りの散布が定められていることがあります。もう一つは『耐性』の問題です。例えば殺菌剤を散布する場合に、予防だからといって薄めや少なめに散布してしまうと、薬剤が中途半端に投入されてしまうことで耐性菌が発生する可能性があります。耐性菌が発生してしまうと、それが徐々に蔓延して薬剤が効かなくなることもあります。
園芸ではとてもポピュラーな病気として『うどんこ病』がありますが、この病原菌はホームセンターで売られている殺菌剤に耐性を持ったものが増えているそうです。これはポピュラーな病害だけに間違った対処法が多々あった結果ではないかと思われます。
農薬に関してはオリジナルの散布法は絶対に避けてください。