芝生はなぜ手入れが必要なのか

自然界に『芝生』は存在しない

芝桜
特定の植物だけにするのは人による手入れが必須

芝生とは特定の種類の芝草が一面に生えている状態を指します。加えて私たちが求めているのは『絨毯のように刈り揃えられた芝生』です。こういう状態は自然界には存在しません。自然界では必ずたくさんの種類の植物が混在し、適者生存で強いものやその環境に適したものが生き残りますから、特定の植物だけが生えているということはありません。


農作物でも同じことですが、特定の種類の植物だけを残すのは、人間の手が加えられない限り実現は不可能です。芝草という植物の生態からしても、放っておくと伸び放題になりますし、ましてや勝手に長さが揃うこともありません。人間の手で刈り揃えて初めて『芝生』となるわけです。このように、人間にとって理想の芝生にするには手入れが必須になります。




きれいに仕上げるための環境を人間が作る

私たちが目指すのは絨毯のようにきれいな芝生ですから、そういう芝生に成長するよう、土壌環境、日照、水、肥料、芝刈り、農薬、除草など、あらゆる手を加える必要があります。放置された芝は私たちが思うような芝生には成長してくれません。みるみるうちに多くの雑草が生え、やがて勢いのある雑草に占拠されてしまうことでしょう。

管理人宅の近くでも池の法面が芝生化されたことがありましたが、公有地ゆえ手入れはされず基本的に放置されていました。1年目は比較的きれいに成長していましたが、2年目になると多数の雑草が発生、4年経過する頃には雑草に覆われた面積の方が広いという惨状でした。まさに自然の状態に戻ろうとしていたわけです。

芝生は人が手入れをしない限り望むような姿は見せてくれませんが、手入れをするほど芝生は期待に応えてくれます。手入れをするほどにきれいになる様を見るのは、芝生愛好家にとってこの上ない喜びとなるでしょう。