氾濫するネットの芝生の情報
ネットには様々な手入れの情報が氾濫しており、みなさんも検索していろんなページをご覧になっていることでしょう。そんな中で、全然違うことが書いてあったり、自分の考えとは違ったり、疑問や違和感を感じることもあると思います。そんな時は何を基準に考えたらいいのでしょうか。
芝生の手入れには答えが無い
手入れの情報で迷った時、疑問が生じた時に思い出して欲しいのが、『芝生の手入れには答えが無い』ということです。こうすれば絶対にうまく行くという方法はありません。
芝生が植えられている環境は様々です。地域が違えば天候も違いますし、土壌も違う、使う道具や資材も違うなど、人それぞれ条件が異なりますから、全国に同じ芝生は一つも無いと言っていいでしょう。
また、目指す仕上がりも目的によって異なります。家庭の芝、ゴルフ場、サッカーや野球などのスポーツターフ、校庭の芝生、公園の芝生など、これらはそれぞれ目的が異なりますから、当然手入れの内容も変わります。一般家庭の中でも、観賞を主目的として見た目の美しさにこだわるのか、お子さんやペットを遊ばせることが主目的なのかで変わってくるでしょう。
グリーンキーパーさんのような芝生管理のプロのアドバイスが、一般家庭では活用できないこともあります。例えば目土入れがそうです。以前、話を伺ったキーパーさんは「土壌は劣化していくものだから、目土を繰り返して上に新たな土壌を作るのが理想」とおっしゃっていました。ところが、それを家庭でやるとグランドレベルの上昇によって不具合が起きることがあります。ですので大半の家庭では目土を繰り返すわけにはいきません。このように、目土一つとっても環境が違えば答えは異なります。
ちなみに、管理人が当サイトを立ち上げた2007年頃は、ネットには芝生の目土入れは必須であるという情報しかありませんでした。しかし、目土を繰り返すとグランドレベル上昇という問題が発生しますから何とかしなければなりません。そこで「既存の土壌を生かせないか」という点に着目し、エアレーションや土壌改良剤の投入を実践しました。そして実践によって「目土入れは必ずしも必要ない」という結論を導き出しました。当サイトがそれを紹介するようになると、様々な芝生のサイトで目土入れは必ずしも必要ないという情報が共有されていくようになりました。
このように、今ネットにある情報が必ずしも自宅の芝庭に適しているとは限りません。芝生の答えはありませんから、最初は人の真似をしたり情報を参考にしながら、実践によって自宅の芝庭に合った手入れを見出してください。