今シーズン最後の施肥と秋の注意点

2024年10月13日(日)

今年最後の施肥

この10月は高温注意報が出ているものの、朝晩の気温が下がってきたことや日照時間が短くなっていることもあり芝生の成長は日増しに鈍化しています。

見た目にも成長が衰えていることが分かりますが、昨日の芝刈りでは刈り草の量がピーク時の2割ぐらいで、実際に成長の衰えを実感します。


今シーズン最後の施肥として、2日前にスーパーグリーンフードを平米150g散布。本当は前の週の雨を利用したかったのですが、タイミングが合わずでした。


今朝はハイアップを平米50g散布。これで今シーズンの施肥は終了。成長よりも来春の立ち上がりのための栄養蓄積を目的とした施肥になります。


粒状や粉状の資材の散布後にはもちろんたっぷり散水。

秋になり気温が下がってくるとついつい散水せずにほったらかし、となりがちかもしれませんが、緑化期間をできるだけ長くするには、秋も適度に散水する方がいいと思います。

秋雨前線の影響でしっかり雨が降るようでしたら散水は必要なくなるでしょう。このあたりは、天候を見ながら臨機応変に対応が必要です。


秋の注意点

これから気温低下とともに枯れ葉が増えてくるようになります。特に今年初めて休眠を迎える方にとっては枯れ葉が増えるのは不安でしょうがないと思いますが、これは芝生の自然な生理現象なのでそういうものなのだと思ってください。

ただ、注意が必要なのが、枯れ葉の増加と病虫害の区別がつきにくくなる時期でもあることです。休眠への枯れだと思っていたら害虫の被害だったというケースも過去にはいくつかありました。

休眠にしては枯れるのが早い、部分的に密度の低下や枯れが進行しているなど、不審な兆候がある場合には早めに殺虫剤で対処しておくと安心でしょう。

また、日本芝の場合、秋にり患して春に発症する病気にゾイシアンディクライン(日本芝立枯病)や春はげ症があります。

これらが春に発症すると芽出しの遅れや生育不良が生じますが、秋にり患する病気ですから予防策は秋の殺菌剤の散布になります。

春に芽出しの遅れがあった場合は、秋にゾイシアンディクライン(日本芝立枯病)や春はげ症に適用のある殺菌剤を散布しておくといいでしょう。これらの病気はかなりしつこい性質もあるようですから、2~3年散布を繰り返す必要があるかもしれません。

秋の手入れは来年のためと言う意味では意外と重要ですので、芝生の様子を見ながら対処してください。