芝生のエアレーションとは

芝生のエアレーション風景 芝生を活性化するための更新作業のひとつに「エアレーション」があります。エアレーションは簡単に言ってしまえば「地面に穴を開ける作業」のことで、ローンスパイクやローンパンチなどを使って行います。単純に穴を開けるだけの作業ですが、芝生にとっては実に多くのメリットがあり、とても意味のある作業と言えます。








芝生は土を耕すことができない

芝生は一度植えてしまうと畑のように耕すことができません。畑の耕起作業は土をほぐして空気を送り、土壌微生物を活性化させたり、団粒構造にして通気性や保水性のバランスを取るために行います。芝生はそれができませんから、植えた後は土が締まっていく一方です。特に人が立ち入る芝生では土が踏み固められてしまいます。通気性の衰えた土壌は嫌気状態となり、悪い菌が繁殖しやすくなります。また、根の呼吸も阻害されて芝生が弱ってしまう原因になります。

それを少しでも解消するための作業がエアレーションです。ローンスパイクやローンパンチで穴を開けることによって、穴から土壌に新鮮な空気が送られ、好気状態となって根や微生物の呼吸を助けます。エアレーションは、耕すことができない芝生の土壌の通気性を向上する、貴重な作業と言えます。

エアレーションの目的

地中に空気を供給する

穴を開けることで芝生の根に空気を供給してやり、芝生を活性化します。また、地中に空気が供給されることで、微生物の活動が活発になり、サッチや古い根の分解を促進します。

水はけ改善

エアレーションをすることで土がほぐれますので、水はけの改善にもつながります。人がよく歩くところは、土が締まって水はけが悪くなったり、根の発育に障害が出ますので、エアレーションの頻度を上げるといいでしょう。

根切り

芝生は古い根を切ってやることで、根の発育が刺激されて元気になる性質があります。エアレーションをすると根が切断されますので、根切りの効果も期待できます。根きりの効果を高めたいのであればスライシングをおすすめします。

病気予防

通気性が改善されて、サッチ層の分解が促進されることにより、様々な病気や藻などのトラブルを予防することができます。

エアレーションの種類

エアレーションには大きく分けて「スパイキング」と「コアエアレーション(コアレーション)」の2通りのやり方があります。

スパイキング

スパイキングは、「ローンスパイク(中空ではない平らな刃)」を使用して芝生に穴を開けていく方法です。ローンスパイクを突き刺していくだけですので、手軽にできるのがメリットです。私はこちらの方法でやっています。ゴルフ場並みの芝生を維持したいなどの高度な管理をしないのであれば、スパイキングで十分でしょう。芝生の成長具合が良いようなら年に1回でもいいのですが、水はけが良くない場合や芝生に元気がない場合は3月頃から1~3か月に1回ぐらいのペースでやってみてください。

コアエアレーション

コアエアレーションは、中空の刃がついたローンパンチなどを使い、根や土ごと取り除く方法です。芝生に円筒状の穴を開けますので、エアレーション後の目土入れが必須です。掘り起こした土を集めたりする手間はかかりますが、効果は非常に高いと言えるでしょう。反面、芝生へのダメージが大きい方法でもありますので、生育が旺盛な時期が適しているようです。芝生を植える前に土壌をしっかり改善していない場合は、ローンパンチが刺さりにくかったり、石などで刃を破損する可能性があります。








エアレーションのやり方

スパイキングを例にとって、エアレーションのやり方を解説します。
ローンスパイクを刺す様子 ローンスパイクを足で踏みこんで刺します。この時ハンドルを前後に動かしてやると穴開けや根切りの効果が高くなります。
ローンスパイクの間隔 前後左右均等に穴を開けていくのが基本ですが、土をほぐしたい場合などは適宜調整してみてください。
エアレーションは肥料のようにすぐに効果が現れるものではなく、じわじわと時間がたつにつれて効き目が現れます。非常に地味な作業ですので後回しになりがちですが、肥料を散布するのと同じくらい大切な作業だと感じています。