順調に回復する姫高麗芝の様子と農薬使用に関する注意点

2020年8月9日(日)

梅雨明け後は葉枯病からの回復が順調に進む

梅雨明け後は本格的な夏の暑さが続き水道水もぬるくなってきました。好天が続くおかげで姫高麗芝の葉枯病は順調に回復しています。晴天と風、これに勝る特効薬は無いですね。ベントグラスの方は最もつらい時期に入り成長が衰えてきました。


花が少なくなる真夏に貴重な開花。バラも案外肥料食いなのかなと感じています。来年はバンバン肥料を与えたらどうなるのか試してみたい。


表の花壇ではダリアも少しずつ咲いています。ダリアはうどん粉病が出やすいのですけど今のところ大丈夫そうですね。


ベントグラスは30ミリで芝刈り。今年はこのまま夏越しをさせてみようかと思っています。諸事情で肝心の春の手入れがきちんとできていないので、どこまで真夏に耐えることができるか。


相変わらず雑草を抑制する力は強いようでアカカタバミもこの状態から成長することが困難なようです。アレロパシー(他の植物をけん制する作用)が強いからなのか単なる高密度によるものなのかは分かりませんが、日本芝より雑草の侵入が困難なのは確かなようです。


姫高麗芝は25ミリで芝刈り。腰がまだ本調子でないため「しゃがんで前かがみ」になる作業があまりできず、際刈りや草取りが思うようにできていません。


ヤマボウシの薬害解消のため夏前の除草剤散布をしなかったのに思うように草取りができていないので、このように密集して生えているような状況です。これを抜くと当然ハゲができます。腰の調子が良ければ構わず抜いてしまうんですけど。


手入れは十分にできないものの、好天のおかげで葉枯病は順調に回復しているようです。パッチもかなりぼやけて青い葉で覆われようとしています。風も回復にはプラスに作用します。夜露が多く日中も無風で多湿だったりしますと回復が遅れる傾向になります。


農薬使用の注意点

病気や害虫の対策としては農薬を散布するのが最も効果的ではあるのですが、散布にあたっていくつか注意していただきたいことがあります。お問い合わせをいただく中でみなさんと共有したい点についてまとめてみました。


殺虫剤の注意点

害虫の駆除は緊急を要することが多いため、どこのホームセンターでもすぐに入手可能なスミチオンをお勧めしています。この殺虫剤は希釈倍率は1000倍と規定されているものの「害虫のいる場所」によって希釈液の散布量が変わってきます。シバツトガやスジキリヨトウの幼虫は地上付近から土壌の浅いところにいますので平米0.3~2リットル程度、コガネムシの幼虫やシバオサゾウムシは比較的深いところにいますから平米3リットルの散布量が必要になります。

ということは、深い所にいるコガネムシの幼虫を狙って散布しておけば、それより浅いところに他の害虫がいたとしても一網打尽にできます。このため害虫のことでご相談いただいた場合は希釈液を平米3リットル散布することをお勧めしています。

また、「枯れている場所だけ散布すればいいのか」というお問い合わせもよくいただきますが、枯れている部分だけでなくその周辺部にもできるだけ広く散布しておく方がいいでしょう。できれば全面散布が理想です。

また、殺虫剤にはスミチオンのような接触毒タイプ(薬剤が触れると効く)と、オルトランのような浸透性の食毒タイプ(植物に薬剤が浸透し食べた害虫に効く)があります。すでに害虫がいると分かっている場合はスミチオン(接触毒)、そろそろ食害が発生しそうだと思われる場合は食毒タイプで予防、このような感じで使い分けてください。


殺菌剤の注意点

殺菌剤の注意点として最も重要なのは展着剤を加用していただくことです。植物の葉はワックス層に覆われて水をはじく性質があるため、殺菌剤をそのまま散布しますと葉にはじかれてしまい薬剤がうまく付着しないことがあります。それを防ぐために展着剤を混ぜて散布します。展着剤は界面活性剤ですので、葉のはじく性質を和らげて散布した液がしっとりと付着します。展着剤によってはじかなくなることを「濡れ性」と言いますが、この言葉を見てスケベなことを想像したあなたは滝にうたれることをお勧めします。

松浦商店では濡れ性に優れた高機能展着剤の「まくぴか」を取り扱っています。ホームセンターではダインなどが入手しやすいでしょう。

殺菌剤も殺虫剤と同じく「どこを狙って散布するか」が重要になります。例えば希釈液を0.25リットル/m2散布する場合は葉や茎を狙うことになりますから、ジョウロよりも噴霧器を使って茎葉にしっかりと付着させるのが理想です。希釈液を1リットル/m2もしくはそれ以上散布する場合は土壌の中も狙うことになりますから、ジョウロや動力噴霧機などで土壌に浸透させることが重要です。説明書をよく読んでいただき、どこを狙うべきなのかを意識しながら散布してください。

殺菌剤は微生物を殺す資材ですから、サッチ分解剤などの微生物入りの資材との併用にも注意が必要です。散布時期が重なってしまった場合は先に殺菌剤を散布し、その後1週間から10日程度空けてから微生物入り資材を散布するようにしてください。逆にしますとせっかく散布した微生物が殺菌剤によって減少してしまう恐れがあります。


農薬は用法を守って正しく散布

農薬は必ず取り扱い説明書をよく読んでいただき、用量や注意点などをしっかり守った上で散布してください。そうすることによってせっかく散布する農薬が最大限の効果を発揮するようになります。

もし判断に困るようなことがありましたら、お気軽にお問い合わせください。


さて、週間予報は猛暑日や熱帯夜の予報が続いています。せっかくの芝生の回復のチャンスですから水切れでもったいないことにならないよう散水にも気を配ってあげましょう。