SGFによる芝生再生の様子と二重散布した薬害からの再生の様子をダイジェストで

2022年6月5日(日)

芝生の様子

ベントグラスは軸が上昇して刈り高9ミリでは厳しい感じになってきましたので13ミリに上げました。

これから適温を外れる時間が徐々に増え、寒地型西洋芝にとっては高温多湿のつらい季節になりますね。


姫高麗芝は週1回ペースで13ミリの芝刈り。例年ならこの時期に13ミリで刈るとかなり抵抗が大きくなっているはずですが、昨年の軸の多くが更新作業後に枯れてしまい新芽がメインで成長したせいかさほど抵抗無く刈ることができています。

除草剤の薬害の影響はほぼ無くなったようで、成長は旺盛になり刈草の量も45リットルのゴミ袋6割程度になりました(最盛期は1袋がパンパンになり、たまに1袋では入りきらないことも)。

成長が旺盛になると13ミリの刈り高を継続するには週2回は刈りたいところですが、それは無理なので刈り高をそろそろ1段階上げようかなと思っています。


土壌の酸度を下げるために散布したpH下げ太郎(20倍希釈液を平米1リットル×2回散布)ですが、予想通り0.5程度pHが下がりました。

以前は6.5付近だったのが6付近まで下がったようです。今シーズンはこれで様子を見てみます。

関連記事:姫高麗芝に病気の初期症状を確認、pH下降剤と光合成促進液肥の散布

比較的好天に恵まれたせいもこともありますが、ラージパッチの初期症状と思われる枯れは消滅しました。


同じ場所の5月22日の様子、写真中央付近に見える筋状の赤っぽい枯れがそうです。

pHを下げるだけで魔法のように解決できるわけではありませんが、ラージパッチにおいては6.5より下げておくことが有効であるのは実感しています。


除草剤の二重散布による薬害からの修復の様子

3月下旬にシバキープProを誤って二重散布した場所がこちらです。

写真は4月20日の様子で芝生が黄化して薬害の症状がハッキリと分かります。


5月8日の様子。


5月22日の様子。

散布から2ヵ月ほどが経過して芝生の再生が顕著になってきました。


こちらが今日6月5日の様子。あともう少しで再生が完了です。

シバキープPro顆粒水和剤は土壌処理剤で約3カ月ほど効果を発揮しますから、薬害が発生した場合も芝生の再生には時間を要するようです。

茎葉処理剤での薬害ですと再生期間はもっと短いと思われます。

薬害が出たのは私がポカをやらかしたからであって、製品が悪いわけではありませんのでそこはご承知おきください。実際、除草剤が効いている間は雑草がほぼ生えず非常に快適でした。


スーパーグリーンフードによる傷んだ芝生の再生

更新作業(根切り作業)の後、根が再生しきらない状態で除草剤を散布したことと、樹木のアレロパシー(他の植物を排除しようとする作用)が重なったと思われるヤマボウシ周辺の芝生の傷み。


その部分にスーパーグリーンフードを散布して再生を促してみることに。


ヤマボウシの切株付近から左側(少し黒っぽく見える部分)がSGFを散布した場所です。散布量は平米200g程度。

散布したのは5月15日です。


5月22日の様子。

SGFを散布したエリアの方がやや回復が早いようです。


今日6月5日の様子。

芝生の成長が旺盛な時期に入ったこともあり全体的に修復がすすみましたが、SGFを散布していたエリアの方が回復具合が良好ですね。

先ほどの除草剤の二重散布で薬害が出た部分もSGFを入れておけばもっと再生が早かったのではないかと思います。

芝生を育てていると様々な要因で傷んだり弱ったりしますが、そんな時にはぜひSGFをご活用ください。


余談ですが、芝生の傷みとの因果関係は不明ではあるものの昨年秋に伐採したヤマボウシが最後の抵抗とばかりにアレロパシーを最大限発揮したのかな、と想像してみたり。


さて、そろそろ梅雨入りの時期になってきました。先日も注意喚起しましたが病虫害と思われるお問い合わせが増えてきています。

芝生が旺盛に成長する時期に入ってからの密度低下や枯れ、変色は明らかに異変ですので、芝生の様子を観察して早期発見・早期対処に備えてください。