芝生に生えるキノコの影響と対策

芝生に生えるキノコ 芝生を植えていると必ずと言っていいほど生えてくる様々なキノコは、芝生に対してどのような影響があるのか。また、どのように対処すればキノコが生えてこない環境にできるのでしょうか。








芝生に生えてくる様々なキノコ

ヒメホコリタケ ◇ヒメホコリタケ
白い球状のキノコで、表面にトゲがある。トゲの無いものはチビホコリタケ。成長するとポコっと穴が開き、そこから胞子を飛ばして繁殖する。
キコガサタケ ◇キコガサタケ
細い1本足の上に小さな三角錐の傘が乗っかっている姿が特徴的。
シバフタケ ◇シバフタケ
茶色い小じんまりしたキノコ。写真は葉枯病と併発している様子。
成長後のシバフタケ ◇成長したシバフタケ
公園の芝生で群生している様子。
ハラタケの仲間 ◇ハラタケの仲間?
ハラタケだとするならこの後大きく成長してキノコらしい姿になります。
正体不明のキノコ ◇正体不明
管理人宅でまれに見かけるひだ状の物体。キノコの一種?

キノコの芝生への影響

一般にキノコと呼ばれるものは、地上部の柄や傘にあたる「子実体」を指すことが多いですが、キノコは土壌中にも存在しています。子実体から土壌に伸びる糸状のものを「菌糸体」と言います。キノコを使ったサプリメントの製造には、培養しやすい菌糸体が使われることがあるそうで、成長が旺盛であることがうかがえます。

芝生の土壌で菌糸体が成長して層を成すと、水や空気を通しにくくなります。その結果、土壌の水分が減った分肥料濃度が上昇して芝生の色が濃くなったり、生理障害で変色するなどの症状が現れます。最悪の場合は芝生が枯死してしまいます。芝生の根圏で菌糸が張り巡らされるわけですから、根に悪影響があることも容易に想像できます。

子実体は、胞子をばらまいて増殖させる上に景観も損ねますので、やはり影響があると言えます。

キノコ対策

◇未分解有機物を減らす
キノコは未分解の有機物をえさとして生きています。芝生のサッチや古い根もキノコの餌になりますので、サッチングやサッチ分解剤などで未分解有機物をできるだけ減らします。堆肥もできるだけ分解が進んで完熟しているものを選び、投入しすぎないように注意します。芝張り時に、難分解性のバークチップが入った堆肥で土壌改良をした場合もキノコが発生しやすくなります。また、古い芝の上から土をかぶせて新たに芝を植えた場合もキノコが発生しやすくなるという事例がありましたので、芝を張り替える場合は古い芝をできるだけ除去した方がいいでしょう。

◇土壌通気性を確保する
定期的にエアレーションをして土壌の通気性を保ち、様々な菌が繁殖しやすい環境を維持します。菌類には拮抗作用がありますので、多種多様な菌が存在することにより、特定の菌が繁殖しにくい環境になります。

◇子実体を早めに除去する
地上部に生えた子実体が胞子を飛散させないよう、キノコを見つけたら早めに除去しておきましょう。

◇庭の風通しを良くする
生垣の剪定をしたり物を移動させるなどして、できるだけ風をさえぎる物を減らして風通しを良くしておきます。

◇キノコ予防資材を併用する
アルムグリーンアルム凛などのキノコ予防資材を併用することで抑制効果が高まります。管理人宅の様子を見る限りでは、月2~3回程度の散布をしておくとほぼ発生が抑制できます。スーパーグリーンフードで有用菌を直接投入してやることで相乗効果が期待できます。

◇症状が重い場合は農薬を散布する
キノコが多発したり、芝生に深刻な症状が現れている場合は、農薬で処置する方がいいでしょう。タフシーバ・フロアブルグラステン水和剤ヘリテージ顆粒水和剤などに適用があります。

キノコの菌糸体は10~20センチほどの深さに達するものもありますので、資材や農薬を散布する場合は水量を多くして土壌深くまで浸透させることがポイントになります。例えばグラステン水和剤は希釈液を10L/m2の散布が推奨されています。キノコ予防資材を散布する際は、雨の翌日や事前に散水して土壌の浸透性が高まっていると土壌深くまで資材が浸透しやすくなります。