芝刈りをしたら枯れたように見える 【芝刈り機の不具合】

芝刈りすると葉の切り口が枯れる症状の原因と対策

芝刈り機の不具合が原因で葉の切り口が枯れたり汚くなる

きれいな芝生に仕上げるためには芝刈りが必須となりますが、せっかく芝刈りしたのに葉の切り口がちぎれたようになったり折れたり枯れたりすることがあります。これは芝刈り機の不具合が原因です。

買ったばかりの芝刈り機で刃のかみ合わせが甘かったり、使っているうちに芝刈り機の刃が摩耗してかみ合わせが悪くなる、筐体が歪んでかみ合わせがずれる、刃が古くなるなどの理由で切れ味が低下し、葉の切り口に影響が出ることがあります。

また、芝刈り機がロータリー式(回転する刃で叩き切るように刈る方式)の場合は、構造的にちぎるようなカットになるため、葉の切り口がギザギザなることがあります。この場合は、構造的な理由になりますから解消するのは難しいでしょう。


芝刈り機が正常な状態であれば切り口はこのようにハサミでスパッと切ったような状態になります。芝刈り機の刃のかみ合わせが良くなかったり、刃が摩耗している、筐体が歪んでいるなどの理由で切れ味が落ちると、切れにくいハサミのような状態になり切り口がちぎれたようになったり折れ曲がったりします。


刃のかみ合わせが良くない芝刈り機で刈ると、このように葉の先端部分が切れずに折れ曲がったり、切り口がちぎれたようにギザギザになることがあります。この状態は見た目が悪くせっかくの芝刈りが台無しになりますし、病原菌が侵入するリスクが高くなることもありますから、早めに芝刈り機を整備して解消しておきましょう。


写真中央部分に筋状に先端が枯れている葉がありますが、これは芝刈り機の一部のかみ合わせがずれていることが原因と思われます。刃の角度を調整するか研磨によって調整してください。


リール式芝刈り機の場合は、かみ合わせを調整して不具合を直す

リール式の芝刈り機は、回転する刃と固定された受け刃がかみ合うことで芝生を刈りますから、この部分のかみ合わせが悪いとスパっと刈ることができなくなります。ゆるんだハサミで紙を切ることを想像していただくと分かりやすいと思います。


リール式の芝刈り機には必ずかみ合わせを調節する機能があります。新品の芝刈り機は運搬時に刃が傷まないように隙間を開けたりかみ合わせが緩めになっていることがあります。初めて使う場合は説明書をよく読んで確認してからにしましょう。

また、かみ合わせを調整していた芝刈り機も、使用するうちに本体のゆがみや刃の摩耗などの理由でかみ合わせが悪くなることがあります。芝刈り後に切り口が気になるような症状が出始めたら、その都度調整してください。


かみ合わせ調整は、短冊状の新聞紙がスパッと切れるぐらいを目安にしてください。あまりきつくしすぎますと音がうるさくなったり摩耗が早くなったりします。

メーカーによっては説明書に「ハガキが切断できる程度」と記載されていることもありますが、ハガキがギリギリ切断できるぐらいのかみ合わせですと、芝生の葉にとってはかみ合わせが甘くなりうまく刈れないこともあります。その場合は少しきつめになるよう調整してください(ただし、音はうるさくなるでしょう)。


リール式芝刈り機のラッピング(刃研ぎ)で切れ味再生

芝刈り機も刃物ですから使っているうちに必ず刃が摩耗して切れ味が落ちてきます。そうなるとかみ合わせがある程度良好でも、葉の切り口に影響が出ることがあります。

刃の切れ味が衰えてきたと感じたら適宜ラッピング(刃研ぎ)をして再生しておきましょう。ラッピングのやり方はマニュアル参照の上で行ってください。基本的には回転刃に専用の研磨剤を塗布して、芝刈り時とは逆方向に刃を回転させることで研ぐ仕組みになっています。

芝刈り機によってはラッピングの機能が付いていないこともあります。


ロータリー式は構造上改善が難しい

ロータリー式の芝刈り機は、円盤状の刃を回転させて叩くように刈る構造になっています。そのため、切り口がちぎれたようになることがあります。これは構造上の特性ですから改善は難しいでしょう。刃を新品に交換しても改善しないようなら、その状態で使用する以外にありません。


電動バリカンも定期的に刃の交換が必要

電動バリカンも使用しているうちに刃が摩耗したり傷んだりして切れ味が落ちてきます。葉の切り口が汚くなる原因になりますので、切れにくくなってきたなと感じたら新しい刃に交換しましょう。

電動バリカンの刃は工具を使わずとも簡単に変えられるようになっているものが多いです。メカに弱い方でも労することなく交換することができるでしょう。


日常のメンテナンスで刃を長持ちさせる

刃の切れ味が長持ちさせるためには、日常のメンテナンスや使い方も重要です。芝刈りが終わった後に汚れを落としたり、さびないように油を塗布しておきましょう。

また、芝刈りの時に芝刈り機を壁などにぶつけてしまうと本体が歪むことがあります。刃のかみ合わせはコンマ何ミリのズレでも影響が出ますから、使用したり運ぶ際にあまりあちこちにぶつけないようにしておきましょう。