芝生が枯れるトラブル 芝生の手入れ入門編

軸刈りの症状や原因、対策について

軸刈りとは茎の部分で刈ってしまうこと

わざと低く刈って軸刈りにした様子

芝刈りはきれいな芝生に仕上げるには欠かせない作業なのですが、タイミングややり方を間違えると問題が生じることがあります。その一つが「軸刈り」です。芝刈りは葉を残して刈るのが通常ですが、条件が悪いと茎(軸)の部分で刈ってしまうことがあります。芝刈りによって葉が全て無くなり茎だけになってしまうことを軸刈りと言います。

軸刈りの特徴は芝刈り直後に青い葉が無くなって枯れたように見えることです。芝刈りするとすぐに綺麗でなくなったり枯れたように見える場合は、軸刈りの可能性があります。

写真はわざと低く刈って軸刈り状態にしています。秋に更新作業を行う実験をした時の様子です。


芝刈り機の刈高設定が原因で起きる軸刈り

軸刈りの原因の一つに芝刈り機の刈高設定が低すぎることがあります。普段20ミリでちょうど良い刈高に仕上がっている芝生を、ゴルフの練習をしたいからなどの理由でいきなり低く刈ってしまうと軸刈りになってしまうことがあります。上記の写真はそれに近い状態を再現したものになります。

刈高を極端に低くする場合、日本芝は春の更新作業で地際部分まで刈り取って調整してください。寒地型西洋芝の場合は1か月ごとに少しずつ刈高を下げていく感じで徐々に低くしましょう。寒地型西洋芝の場合は、夏季高温期で弱っている時に軸刈りをしてしまうと相当な負担をかけてしまいますから、特に注意が必要です。


芝生の伸ばしすぎで起きる軸刈り

伸ばし放題のブルーグラス

忙しくて芝刈りができなかった、初めて芝を張っていつ芝刈りをすればいいのかわからなかったなど、様々な理由で写真のように芝生が伸び放題になってしまうことがあります。この状態の芝生は茎(軸)もかなり伸びていますので、いきなり通常の刈高で芝刈りをすると軸刈りになってしまいます。


伸ばし放題の芝を刈って軸刈りになった様子

上の状態から通常の刈高で芝刈りをすると、このように葉の部分がほとんどなくなってしまい軸刈りになってしまいます。日本芝なら1回や2回の軸刈りで枯れてしまうようなことはありませんが、夏に弱った状態の寒地型西洋芝ですと一気に枯れてしまう可能性があります。


伸ばし放題だった芝生の対処法は、基本はできるだけ高い刈高で芝刈りをして様子を見ることです。芝刈り機の一番高い刈高で芝刈りをしてみて、それで良い状態を保てるようならその刈高で芝刈りを繰り返してください。その後は伸ばしすぎにならないよう、適切なペースで芝刈りを繰り返してください。全体の長さの1/3程度を刈るのが基本です。

刈高を下げる場合は、日本芝は翌年の春の更新作業にてできるだけ低く刈ってください。そうすることで翌シーズンは刈高を下げることができます。可能なら芝焼きもいいでしょう。寒地型西洋芝は1~2か月ごとに芝刈り機の刈高を1段づつ下げていく感じで徐々に刈高を下げてください。


日本芝だけの裏技ですが、伸ばしすぎになって茎が伸びた状態の芝を一気に低く刈ってしまうという手もあります。そうすることで茎の高さを下げ、葉が成長できる余地を作って通常に近い刈高に持っていくというやり方です。

日本芝は軸刈りになると、刈られた軸から新しい葉が出てきますから、20ミリの刈高で軸刈りになった部分は20ミリで刈る限りは毎回軸刈りになります。軸刈りは葉が無くなることになりますから光合成ができず、体内の養分を使って葉を出そうとしますが、軸刈りが繰り返されてしまうと徐々に体内の栄養素も減り、最後は弱って枯れてしまうことになります。ですので、葉の成長できる余地をあらかじめ作ってしまい、光合成がきちんとできるようにしようというやり方です。


でこぼこ(不陸・ふろく)が原因で起きる軸刈り

芝生に生じたデコボコ(不陸・ふろく)も軸刈りの原因になることがあります。芝刈り機の刈高が適切だったとしても、地面が上がっている場所やへこんで芝刈り機のタイヤが下がってしまう場所では、実質的に刈高が低くなりますから、デコボコが大きい場合は軸刈りになることがあります。写真はデコボコによって軸刈りが生じた様子です。

デコボコが原因で軸刈りになる場合は、デコボコの修正が必要です。具体的な方法は「芝生のデコボコを直す」をご覧ください。


ハンディバリカンは軸刈りになりやすい

ハンディバリカンは芝刈り機のようにカチっとした刈高設定が無い製品が多く、フリーハンドで刈りますから軸刈りになりやすいと言えます。実際、管理人宅でも時々やらかしてしまうことがあります。


ハンディバリカンで際刈りをしている最中に軸刈りをしてしまった様子。手軽に枯れる分、ザクっといきやすいので注意しましょう。

バリカンによる軸刈りの場合は、面積が小さいこともあって芝生が旺盛に成長するシーズンなら1~2週間ぐらいで元通りになります。

本体の一部を接地させながら角度を調整して刈るようにすると、比較的安定して際刈りができます。また、無理な態勢は軸刈りだけでなく、怪我の元でもありますから、操作しやすい姿勢を保つということも大切です。