秋の病気抑制策継続と除草剤散布前の注意点について

2021年9月19日(日)

台風一過で一安心、しかし油断せず秋の病気抑制策を継続

おかげ様で台風14号による被害もなく、懸念していたカーブラリア葉枯病の悪化も予想していたほどではありませんでした。ベントグラスにとっては良いお湿りになったようで再生が進んでいます。


台風をやりすごしてバラもほっと一息。開花のピークは過ぎたようでつぼみも残りわずかとなりました。次の開花に向けて栄養を吸わせておかねば。


ベントグラスは30ミリで中2~3日ペースの芝刈り。気温低下とともに元気になり、あれよという間に再生が進んでいます。さすが3~4ミリの刈り高に耐えられる品種だけあって負担が少ない刈り高だと再生の勢いがすごいですね。


これが先週の様子、1週間でかなり修復されているのが分かります。


密度が非常に高いベントグラスは障害が発生していない時にはほぼ雑草の生える余地はありません。しかし枯れや密度低下が発生すると雑草は見逃してくれません。

まだ手に負えないような状況ではないので、このまま密度を高めて雑草を抑制する方向で考えています。ベントグラスは基本的に除草剤を使用しない方針ですが、雑草が手に負えないような状況になった際には除草剤を検討します。


姫高麗芝は25ミリで週1回ペースの芝刈り。気温低下とともに成長も衰え始め、刈草の量もピーク時の3~4割減ぐらいになりました。

日差しもすっかり秋の気配ですね。


逆光でも順光でも朝日に映えて癒してくれます。写真では分かりにくいですけど時期が時期だけにそれなりに密度は低下しています。


台風の影響による天候不良でカーブラリア葉枯病が悪化することを予想していましたが、思っていたほどひどくはなりませんでした。


台風が過ぎたとはいえ、これから秋雨の時期になりますし台風もまだまだやってくるでしょう。天候不良が続くことも十分予想されますから病気抑制策を継続しておきます。

アルムグリーンを500倍、スーパー・ポリ・スピリットとハード葉素1号を1000倍で混合し平米1リットル散布。アルムグリーンによる発根促進と土壌微生物環境の改善、スーパー・ポリ・スピリットとハード葉素1号で光合成を促進、これらの相乗効果で病気の抑制を期待しています。

無農薬による病気予防策は無症状を狙うものではなく、発症した際にできるだけ症状が軽く済むこととスムーズな自然治癒を狙っています。無症状もしくはほぼ無症状を目指したい場合は殺菌剤の予防的散布が現実的でしょう。


除草剤散布前の注意点について

抑制気味だったカタバミが徐々に勢いを増してきています。おそらく6月に散布した除草剤の効果が薄れてきているのでしょう。夏は気温が高いため微生物活動も活発で、その分除草剤(土壌処理層)の分解も進みやすいと考えられます。

気温はまだ30℃を超える日もありますが、もうそろそろ除草剤の散布を計画してもいい時期ではあります。近いうちに除草剤を散布を予定している場合は、エアレーション作業は控えてください。スパイクなどを行った後に除草剤(特に土壌処理効果のあるもの)を散布しますと薬害が発生するリスクが高くなります。

エアレーションは根切り作業にもなりますから芝生の根が傷んだ状態になり、正常な時には影響が出ないはずの除草剤が薬害をもたらしてしまう可能性が高くなります。

芝生用除草剤は芝生への影響がゼロではなく、雑草に100効くとすると芝生にも5ぐらいは影響があるというものですから(あくまでイメージですが)、芝生が傷んだり弱ったりしているほど小さいはずの影響が大きくなってしまいます。

近いうちに除草剤の散布を検討されている場合にはエアレーション作業は控えておきましょう。

エアレーション以外の要因、例えば病虫害などで傷んでしまった、何年も肥料を与えておらず体力が低下している、夏の間水やりをせずに弱っている、このような時にも除草剤散布は控えてください。芝張りした年も除草剤は控えましょう。


さて、今シーズンは資材のテストもあってスーパーグリーンフードを全く散布していなかったのですが、テストも終わりましたのでそろそろ秋の施肥にプラス効果を期待する意味でも近いうちに散布しようかと思っています。

成長が衰えてくると芝生への興味も薄れがちになるかもしれませんが、来年の立ち上がりのために栄養蓄えさせる重要な時期ですので肥料を適切に与えながら光合成をさせておきましょう。