芝生から出てくる根のようなものはランナー(ほふく茎)
芝生を植えていると、時々写真のようなヒョロヒョロした根か茎のようなものが出てくることがあります。これは芝生のランナー(ほふく茎)で、ランナーが成長することによって芝生は増殖していきます(栄養繁殖)。この生態は、高麗芝や野芝などの日本芝や、ティフトン・ブルーグラス・ベントグラスなどの西洋芝に見られます。
ランナーが出てきたらどうすればいい?
地上に出てきたランナーは、芝刈りで刈り取ってしまっても大丈夫です。少々切ってしまったところで成育自体には全く問題が無く、地中には新たなランナーが次々と成長しているはずです(成長期)。
ランナーが出てくるのは土壌環境が良くないサイン
日本芝の場合は通常ランナーは地中で成長し増殖します。このランナーが地上に出てくるのは、なんらかの障害があって地中で成長できないサインです。例えば左の写真のように、飛び石などがあってそれ以上ランナーが進めないような場所では地上に出てくることがよくあります。これは特に異常ではなくごく自然な現象ですから刈り取ってしまうだけで問題はありません。
この写真のように、障害物が無いのに地表に出てくる場合は、その土壌が芝生にとってあまり快適ではないためだと考えられます。踏圧で土が固く締まっていたり、水はけが悪くて常にジメジメしてしているような場所を芝生は避けて成長しようとします。何も無い場所でランナーがたくさん出てくる場合は、エアレーションや土壌改良剤などで土壌環境を改善してください。
環境が良くなるに連れてランナーが出てくる頻度は少なくなるでしょう。
ティフトンは元々ランナーが地表をはう性質がありますので、こちらは地中で成長していなくても不自然ではありません。
質問です。ランナーを取って切った部分を水に浸けている場合そこから芝生を再生栽培のように生育させる事は可能でしょうか?また、そこからの発根は望めますか?
芝生は生きた根があればそこから増殖しますので、数センチから10センチ程度にカットしたランナーを地面に埋めておきますと自然に増殖していきます。
芝生の生産圃場では生きている根をばらまくことで芝生の生産を行っています。
ご参考になりましたら幸いです。
わかりやすい
ありがとうございます。
根切りについて教えて欲しいです
根切りは芝生の根を切断することによって新しい根の発育を促進し活性化させることです。
ローンスパイクによるエアレーションやターフカッターによるカット、バーチカルカット(リョービ芝刈り機の根切刃オプションなど)などの方法があります。
以上が概論的な説明になりますが、具体的に知りたいことや疑問点がありましたらお気軽にお問い合わせください。