高麗芝などの日本芝と暖地型の西洋芝は冬枯れする
暖地型の芝は秋から成長が衰え次第に枯れる
春から秋にかけて美しい緑の絨毯を楽しませてくれた芝生も、秋になると成長が衰え、気温低下とともに退色し枯葉が増えてきます。
芝生を張って初めて秋を迎えると、この枯れてゆく現象に不安を感じることもあると思いますが、暖地型の芝が冬枯れするのはごく自然な現象ですから全く心配は要りません。冬には完全に枯れてしまいますが、それは地上部部分が枯れているだけで、根は休眠しているだけで生きていますから、翌年の春になればまた新たな新芽が生えてきます。
冬枯れした葉は根を寒さから守ってくれる
真冬になると完全に冬枯れしてしまいますが、枯れた葉は寒さや霜から根を保護してくれます。霜柱ができると根が傷んでしまいますが、冬枯れした葉があることによって霜柱ができることはほとんど無いでしょう。
秋には最後の芝刈りである「刈り止め」をしますが、その際にやや長めにしておくと保護力が高まると期待できます。枯れた葉を長めしておくと、春の芝焼きで自然燃焼させる時にも燃えやすくなるというメリットもあります。
芝生の休眠前にしておきたいこと
休眠前にしっかり芝生の肥料を与えて栄養を蓄えさせておくと、翌年の春の立ち上がりで成長が良くなります。9月から11月にかけては成長が衰えるので興味が薄れがちですが、翌年のためにはとても大切な時期になります。積極的に肥料を与えておきましょう。
成長が衰える秋は芝生の病気や害虫に要注意です。成長が止まる時期に病虫害にやられてしまうと、被害が回復しないまま翌年の立ち上がりを迎えることになり、春の初期成育に影響が出ることがあります。また、春はげ症やゾイシアンディクライン(立ち枯れ病)のように、秋に罹患して春に発病する病気もあります。こういった病害は秋に殺菌剤などで処置しておくことが重要です。