ベントに連続で害虫被害、姫高麗芝は絶好調

2023年8月20日(日)

ベントグラスに再度殺虫剤の散布

今年の夏は本当に暑い日が多いですね。

仕事をしていても庭作業をしていてもすぐに汗だくになり、一日中全身がしっとりしているような不快感が続きます。しっとりしたおっさんとか想像するだけでも不快感マックスですわ(笑)

気候が異常なせいか、芝生の異変(特に枯れ)に関するお問い合わせも増えてます。散水が十分であればこの時期の原因不明の枯れは害虫の可能性が高いです。

害虫とは思わずに他の対策をやっている間に食害が進んで被害が拡大してしまったというケースも過去には多々ありましたので、害虫には十分にご注意ください。


我が家のベントグラスも夏恒例の害虫被害があり、一度殺虫剤を散布して解決したかと思いきや回復があまり芳しくありませんでした。

まさかとは思ったのですが念のためもう一度スミチオンを散布すると、翌日には害虫の死骸を視認できました。

時系列でまとめるとこんな感じです。

  • 7月下旬に食害確認
  • 7月24日にスミチオン散布
  • 7月25日にシバツトガ幼虫の死骸視認 20匹程度
  • 一時は食害が止まったように見えた
  • 8月に入り回復が芳しくなく枯れも拡大傾向
  • 8月11日に再度スミチオン散布
  • 8月12日にシバツトガ幼虫の死骸視認 10匹程度
  • その後は枯れの拡大の様子は見られず

ベントグラスが毎年夏になると害虫にやられるのは恒例となっており、たいてい一度は殺虫剤を散布するのですが、こんなに短期間に連続でしかも同じ種類の害虫(シバツトガ)が発生したのは初めてですね。

スミチオンは害虫の卵には効きませんから、最初の殺虫剤散布時にはすでに次の卵が産み付けられていたのかもしれません。

だいたい産卵は同じ時期に集中すると思うのですが、この異常気象で時間差の産卵があったのか、原因は定かではありませんが猛暑はいろんなものを狂わせるのかもしれませんね。

手元が狂ってポチっと余計なものを買ってしまうのも暑さのせいにしておきましょう。


好調時のベントグラスは密度が高くて雑草が生える余地がありませんが、食害などで密度が低下すると雑草は見逃してくれません。

真夏ですから除草剤は散布不可、手作業での除去で対応します。


姫高麗芝は好調

シーズン中で最も美しくなる時期を迎えた姫高麗芝は、天候にも恵まれて絶好調です。

先週は雨もよく降りましたので成長も旺盛となり、刈り草の量も今シーズン最多となりました。


姫高麗芝の夏の雑草対策については、このような感じで二つのエリアに分けて散布内容を変えてみましたが、左側の2度散布したエリアの方がより雑草が抑制されているようです。

右側の1種類のみ散布したエリアも4か月間土壌処理効果が続くこともあって、例年なら多発するメヒシバも数か所で生えているレベルで収まっています。完全抑制ではないものの、十分許容できる範囲かと思います。

今年はリスキーな実験の意味もあって一時的に薬害が発生していたこともありましたから、来年はまた散布方法を変えて試してみたいと思います。


恒例となっているキトサン溶液スーパーグリーンに加えて今日は超ハード葉素を混合散布しました。

キトサン溶液スーパーグリーンを300倍、超ハード葉素を1000倍で混合し、平米1リットル散布。

キトサンやお酢を餌として放線菌やその他の土壌微生物を豊かにし、超ハード葉素でケイ酸やカリを吸収させて光合成を促進させ、土壌も芝生も健全性を高めることが目的です。

キトサン溶液スーパーグリーンは使用方法を変えて1年間様子を見てきましたが、感触としてはかなり良い印象があります。またそのあたりをまとめてレポートできればと思います。


このまま好天が続きますように。


殺菌剤の散布が翌年にも影響する事例

姫高麗芝には殺菌剤を使わない方針(減農薬)で管理しており、毎年梅雨から秋にかけてはカーブラリア葉枯病が発生するのが恒例となっています。

症状の程度はその年の天候によって違うのですが、パッチが多発しやすいエリアはだいたい決まっており、写真の駐車場近くのエリアには葉枯病のパッチがよく発生していました。

昨年の7月にどの程度の治癒作用があるかを確認する意味で該当エリアに殺菌剤(ラリー水和剤)の散布実験を行い、治癒に関してはほぼ期待通りの効果を示してくれました。


今年になって面白い現象が現れていまして、昨年殺菌剤を散布したエリアは今年殺菌剤を散布していないにも関わらずパッチが発生していません。

おそらく、昨年しっかり病原菌が殺菌されたおかげで、その後の無農薬による対策の効果が高まったのではないかと思います。


飛び石付近も葉枯病のパッチが多発しやすいエリアで、こちらは昨年殺菌剤を散布していませんので、今年も少しパッチが出ていました。(現在はほぼ自然治癒)

ただ、パッチの発生自体が例年より抑えられている感じはあり、おそらくキトサン溶液スーパーグリーンの定期散布が功を奏しているのではないかと思います。


昨年の7月に雨が続いた時にはこのぐらいのパッチの発生がありましたが、今年は雨が多い天候でもここまでひどくなることはありませんでした。


殺菌剤の効果をうまく生かしながら減農薬管理の効果も高めてゆく、そんな方向性も有りかなと思います。