冬枯れの気配が出てくる秋、芝生の手入れはどうする?

2023年10月29日(日)

芝生とバラの様子

私の大好きなキンモクセイの香りも終わり、秋の深まりを感じる時期になりました。

バラの花を照らす日差しもすっかり傾いています。






姫高麗芝は2週間ぶりに芝刈りをするも、集草箱1.5杯分ぐらいしか刈り草が出ず、いよいよ今年の生育が終わり迎えようとしていることを実感させられます。


出穂(しゅっすい)はまだ全く見られず、昨年同様に今年もかなり遅くなるのではないかと思います。

芝生の葉はもうさほど伸びないと思いますので、しばらく様子を見て穂が出そろったところで穂刈りをして刈り止めとする予定です。


日中は比較的気温が上がる日が続いているので、散水は中3~4日ペースで行っています。

先週金曜日にはうまいタイミングで雨も降ってくれましたが、相変わらずミミズの糞塚がほとんど見られません。おかげで芝生の景観については非常に良い状態を保てています。


先週と今週は、恒例のキトサン溶液スーパーグリーンに加えてスーパー・ポリ・スピリットを混合散布。

キトサン溶液スーパーグリーンを300倍、スーパー・ポリ・スピリットを1000倍で混合して平米1リットル散布しました。

この時期のスーパー・ポリ・スピリットは、ラージパッチの予防と休眠前の養分蓄積のための生理移行の促進、緑化期間の延長を目論んでいます。


冬枯れが始まる秋、芝生の手入れはどうする?

気温低下とともに我が家の姫高麗芝にも枯れた葉が混じるようになり、冬枯れの気配が出始めました。

この時期の手入れについてお問い合わせをいただくこともよくあるのですが、秋は「休眠に向けて成長が止まる、枯れる」という点がポイントになります。

秋の日本芝は、吸収した栄養を成長に使うのではなく来年のための栄養の蓄積に使うようになります。そのため、肥料を与える意味も春とは異なってきます。

「夏の間にうまく成長しなかったが今から肥料を与えれば再生可能か」「発色が良くないのだけど肥料を与えると改善するのか」といったお問い合わせをいただくこともありますが、基本的には成長が衰えるこの時期からの再生はほとんど期待できません。

もし肥料を与えるとしてもそれは再生目的ではなく来年のための栄養を蓄積させることが目的となります。できれば10月までにしっかり与ええておきたいところです。

また、芝生の成長が衰えて再生が難しくなることから、病虫害による被害をできるだけ抑制することはもちろん、激しいサッチングや根切り、エアレーションといった「芝生を傷める作業」についても、あまり適した時期とは言えないでしょう。

秋から休眠にかけてはできるだけそっとしておくことが理想ですし、芝生がどんどん再生してきれいになる時期でもないですから、それを踏まえて手入れの内容をご検討いただければと思います。

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