さび病の症状や対策について
芝生の葉に錆のような粉体が発生するさび病
さび病は芝生の葉の表面に、赤色やオレンジ色、黄色の錆のような粉体が発生する病気です。この粉体は指でこすると取れてしまいます。
他の病原菌のように葉を枯らしてしまうことは少ないですが、激発して葉の表面が粉体でおおわれてしまいますと光合成や蒸散がうまくできなくなるため、光合成不足によって弱ってしまうことがあります。
枯れるリスクは比較的低いものの早めに対処しておくことに越したことはないでしょう。
さび病が発生する時期と条件
さび病は年2回ピークがあり、5月から6月、10月から11月に発生しやすくなります。これはあくまでピークの話ですから、それ以外の時期でも発生することがあります。
夜間に風が無く露が大量に降りる条件が続くとさび病が悪化しやすくなります。
さび病に効く殺菌剤
さび病に効く殺菌剤で比較的入手しやすいものとしては、サプロール乳剤やラリー水和剤、イオウフロアブルなどがあります。これらは小容量の製品がありますから、量的に持て余すことも少ないでしょう。
芝生の面積が200~300m2以上あって積極的に殺菌剤を使用される場合は、プロ向けの資材の方が平米あたりの単価が安くなることがあります。さび病に適用があるプロ向け殺菌剤はグラステン水和剤など。
無農薬によるさび病予防
日本芝の場合は、栄養バランスを考えた施肥や水のやり方を工夫し、エアレーション・サッチングなどで通気性を確保して微生物が活発になるように気を付けていればさび病が発生するリスクは低いでしょう。微生物資材(サッチ分解剤や土壌改良剤、有機酸資材など)を併用することも有効です。これらに気を付けて手入れをしていますので管理人宅では姫高麗芝でさび病が発生することはほとんどありません。端の方でほんの少し出ることがありますが、それもごくまれです。
寒地型西洋芝でさび病が発生した場合は、殺菌剤の併用を検討した方がいいでしょう。特にケンタッキーブルーグラスは発生しやすい傾向があります。無理に無農薬で管理しようとして多発させるより、早めの殺菌剤が効果的です。
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