病気と間違いやすいパッチ(芝生の枯れ)の正体

2023年6月25日(日)

芝生とバラの様子

梅雨らしい蒸し暑さが続く中、バラたちは例年より元気そうな様子です。女房の手入れが功を奏しているのだと思います。

キトサン溶液スーパーグリーンなどを定期的に散布して健全性を維持ながら農薬も併用しています。


春の開花期には遠く及ばないですが、それでも次々と開花をしてくれます。

春の開花期が終わるとバラはヘトヘトになりますから、それ以降は来年の春のための養生期間と割り切って手入れするという考え方もあるようです。


ベントグラスは20ミリに刈り高を上げました。

これから寒地型西洋芝にとっては厳しい気候となり、徐々に体力低下、害虫や病気のリスクも高まってくると思います。

例年、害虫に関しては殺虫剤を使用していますが、殺菌剤と除草剤は無農薬で維持しています。さて、今年はどうなりますやら。


姫高麗芝も20ミリで芝刈り。週1回ペースです。

半分ぐらいの面積で除草剤による薬害が発生していることもあり、おそらく成長もかなり抑制されていることでしょう。刈り草も例年より少なめになっています。

雑草は相変わらず気配が無く、毎年この時期には生えてきているはずのメヒシバも今のところは抑制されているようです。


この角度から見ると薬害発生部分が黄色っぽくなっているのが分かりやすいと思います。

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うっすら出ていたラージパッチは完治したようです。今後は気温上昇とともにカーブラリア葉枯病へ病気がシフトしていくでしょう。

我が家では発生したことが無いのですが、ダラースポットもこれから多発しやすくなります。

ダラースポットは肥料不足でも発生が助長されることがあるようです。しっかり肥料を与えながら微生物環境にも配慮している我が家では発生しにくいのかもしれません。

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定例となっているキトサン溶液スーパーグリーンとスーパー・ポリ・スピリットの混合散布。

今週は雨が増えそうな予報が出ていたため、葉面散布ではなく平米1リットルの散布にしました。希釈倍率はキトサン溶液スーパーグリーンが300倍、スーパー・ポリ・スピリットが1000倍です。


週の半ばには超ハード葉素を500倍で葉面散布(平米500mlをジョウロでさらっと散布)しています。

水溶性の即効成分が多く雨に流されやすいため、雨続きの時はパスすることにしています。


病気と間違いやすいパッチ(芝生の枯れ)の正体

梅雨から夏場にかけて芝生が白っぽいパッチ状に枯れることがあります。

パッチ状に枯れるために病気と間違われやすいのですが、病気の場合はパッチ周辺部の色が違ったり、パッチ内部に芝生が少し残っていたり、枯れ色そのものに特徴があったり(葉枯病はこげ茶色など)します。

この症状は白っぽく均一に枯れるのが特徴で、病気の症状に見慣れている方は「はて、こんな病気あったっけ?」と感じられると思います。

原因は「ネキリムシ(タマナヤガの幼虫)の食害」や「散水不足による乾燥害」になります。

病気だと思って殺菌剤を散布しても効果は期待できませんので、まずはフルスウィングやスミチオンなどの殺虫剤を散布しておくことをおすすめします。また、散水や降雨の状況、土壌の構造などから乾燥しすぎになっていないかも同時にチェックが必要でしょう。

※注:上記の写真は、過去にご相談いただいた際の写真を元に、画像処理ソフトで我が家の芝生の写真を加工したイメージ画像です。病気の症状とは異なるというイメージが伝われば幸いです。


7月の芝生の手入れ 基本作業と注意点

7月の芝生の手入れ 基本作業と注意点

今年の梅雨は後半に雨が多くなるという予報も出ていますから、病虫害の発生リスクも高くなることが予想されます。予防的な殺菌剤の散布や、芝生に害虫と思われる枯れや正体不明の枯れが発生した場合には早めに殺虫剤を散布するなどして対応してください。