2018年6月10日(日)
姫高麗芝にはカープラリア葉枯病、ベントグラスにはダラースポット発生
キトサン溶液とスーパーグリーンフードで病原菌抑制
(ドクタースランプ風に)きーたぞーきたぞ葉枯病~♪ 先週から怪しい症状がありましたが、やはりカーブラリア葉枯病でした。今年もやっぱりやってきました。
ベントグラスにはダラースポット特有の点々とへこんだような枯れが見られます。梅雨時期は日本芝も西洋芝も病害に悩まされやすい時期です。
ミニバラにつぼみがつきはじめました。もう少ししたら彩を楽しませてくれそうです。つぼみをつけるのは栄養成長から生殖成長に切り替わったことを意味しており、害虫にやられやすい時期でもあります。無農薬管理は手間をかけることが最低限の条件になりますが、芝生で手一杯ですのでミニバラは早めの農薬で対処しています。
先週姫高麗芝に除草剤のシバキープII粒剤を散布した二日後、うっかり姫高麗芝を歩いた靴でそのままベントに入っていしまいました。シバキープII粒剤はベントグラスには使ってはいけない除草剤ですから、薬害が出るかと心配していたのですが大丈夫だったようです。シバキープII粒剤は散布後24時間ほどで有効成分を土壌吸着させる必要があり、その後は急速に顆粒の薬効が無くなるとのことですから、2日経過することで姫高麗芝の葉の部分には薬が残っていなかったのかもしれません。なんにせよ助かりました。
今朝のベントグラスの様子。17ミリで維持しています。梅雨に入って芝刈りのタイミングを逃しやすい時期になりましたから、早め早めの芝刈りを意識しています。昨日は中1日で芝刈り。
ベントグラスにはダラースポット特有のへこんだように枯れる症状が出ています。
ダラースポットはチッソ不足も原因の一つです。ちょうど粒状肥料を入れるタイミングでしたので、3日前にエンザアミンを20g/m2、万緑-NHTを50g/m2入れておきました。
姫高麗芝は前日に20ミリで芝刈り。雨の影響で伸びるのが早いですね。週2回ペースの芝刈りでもいいぐらいです。黒っぽく見える部分は、葉枯病のパッチが発生している場所、もしくは発症が疑われる場所に散布したスーパーグリーンフードです。
あえて散水せずにほっといているのですが、スーパーグリーンフードの粉末を葉に付着した状態にすることで、葉の表面にいる病原菌の抑制にならないだろうかと考えています。今日はこの後雨が降る予報ですし、散布時も曇りで気温もさほど高くないので葉焼けの心配は無いと思います。たぶん(笑)
追記:予報に反して晴れてきてしまったため、軽く散水しておきました。(葉に付着している分を半分洗い落す感じで)
ベントグラスにも同様の考えでスーパーグリーンフード散布。
順序が逆になりましたが、昨日の朝には久しぶりにキトサン溶液スーパーグリーンを100倍で散布しています。キトサン溶液は原料のキトサン(粉末)を酢酸(お酢です)で溶かしてあります。お酢は特定農薬として殺菌作用が認められていまして、最近ではお酢を使ったガーデニング用品のテレビCMもあります。ホームセンターにも同類の商品が増えてきました。
キトサン溶液などの殺菌、静菌作用がある資材で菌を鎮め、その後微生物資材で病原菌の繁殖を抑える。こんな方向性で今年はやってみようかと思っています。
最後に除草剤にまつわる失敗談を。写真の芝生、なんとなく黄色っぽい筋が見えるのが分かるでしょうか。おそらく除草剤による薬害だと思われます。
散布量が適量だったとしても、散布範囲が重なってしまうとその部分は薬剤の量が過剰になってしまいます。おそらく散布が重複した部分に薬害が発生しているのだと推測されます。
ボトルを左右に振って散布する顆粒状の除草剤は、左右両端に顆粒が偏りやすいこともありますので、余計に散布範囲が重複すると薬害リスクが高くなるのだと思います。あわてず丁寧に散布すれば防げることですから、管理人のように適当にやってはいけません(笑)
さて、週間予報は曇りマークだらけで梅雨らしい天候が続きそうです。曇りで多湿で無風という気象条件も葉枯病を悪化させます。悩ましい季節ではありますが、葉枯病も殺菌剤を使えばそんなに怖い病気ではありません。早く対処しておきたい方は、ロブラール水和剤やラリー水和剤などで早めに対処しておいてください。松浦商店でも殺菌剤を準備しましたので、ぜひご利用ください。
ベントグラスは時々キノコが顔を出しますが、姫高麗芝はまだ1本も出ていません。春から有機酸資材や微生物資材を定期散布していることが効いているのでしょう。葉枯病対策を継続することで同時にキノコ対策にもなることをもくろんでいます。