液体資材の散布と散水に関する補足

2021年8月1日(日)

夏の栄養補給で液肥と有機酸資材の混合散布

今日も朝からセミの大合唱。地上に出てから長くても1ヵ月ほどしか生きられない凝縮された生存パワーをひしひしと感じます。

天候も晴れ続きで熱帯夜に高い最高気温と夏らしい夏を迎えています。あまりにも雨が降らないのでそろそろしっかりした雨が欲しいところ。散水も中1日(ベントは基本毎日、時々中1日)のペースで続けています。


高温期に入り徐々に成長が衰えてきたベントグラス。

ベントグラスは中2日から3日に芝刈りのペースを伸ばしました。盛夏は強すぎる日差しと高温によって光合成が衰えますので成長が鈍化します。蓄えた栄養も少しずつ浪費されますから体力を奪われる一方になるでしょう。


ベントグラスの中に生えたメヒシバ。

ベントグラスの密度が高い時には雑草が生える余地がありませんが、強制リセットや夏季の高温などの影響で密度が低下してくると雑草が生えてきます。(ベントグラスには除草剤は使用していません)


姫高麗芝は週1回ペースで20ミリの芝刈り。最もきれいな時期を迎えています。好天続きのためカーブラアリア葉枯病(犬の足跡病)も姿を消しました。

今日も朝一番で散水。中1日ペースです。普段は50平米に対して30~40分ほどの散水ですが、雨が全く降らないので今日は1時間ほどかけてたっぷり散水しておきました。


散水後に栄養補給と環境改善を目的としてスーパー・ポリ・スピリットを1000倍、有機酸酵素EXを500倍で混合散布(平米1リットル)。

アルムグリーンや有機酸酵素EXなどの有機酸資材を定期散布しておくとキノコの抑制や発根促進、栄養吸収の促進、土壌改良などの効果が期待できます。晴れ続きで芝生に問題の無い時こそが予防散布の絶好のタイミングでもあります。


散水に関する補足

先週の芝生管理記録で私の自宅の散水について下記のように説明しました。

  • 中1日(ベントは基本毎日で時々中1日)
  • 散水量は平米10リットル以上
  • じわじわとしみ込ませるイメージで

これはあくまでも私の自宅での散水パターンになりますので、この通りにするとすべてのお宅でうまくいくとは限りません。芝生の種類、土壌環境、日当たり、風通しその他の環境など、それぞれのお宅で条件が異なりますから散水方法も違って当然と言えます。ですので、この通りにしていないからといって不安に感じなくても大丈夫です。ご自宅の芝生が元気に成長していれば問題ありませんから。

私の自宅でも過去には夏場に毎日散水してみたり中2日にしてみたりいろいろ試してみましたが、現時点では中1日が夏の散水としてはベターな方法かと判断しています。

散水は芝生の手入れの中でも最も奥が深く答えのない世界だと思いますので、ご自宅に合った散水パターンを探ってみてください。私の自宅の散水パターンは参考事例の一つとしてお考えいただければと思います。


もう一つ散水についてぜひお伝えしたいのが「ふんわり散水」です。写真のように雨を降らせるような感じでふんわりとした散水をお勧めしたいですね。自分がスプリンクラーになったつもりで色を塗り重ねるようにじわじわしみ込ませるイメージで散水してください。

ふんわり散水をお勧めする理由は病気予防です。私の自宅では毎年定番的にカーブラリア葉枯病(犬の足跡病)が発生していますが、以前は梅雨が明けて雨が少なくなってもなかなか治らないことが多く症状が悪化する場所もだいたい毎年同じエリアでした。

そしてある時に散水していてふと気付いたのです。その悪化しやすい場所は散水の時に自分が立っている周辺であると。


自分が立っている場所から遠くへ散水する時にはふんわりと散水しますが、足元付近は写真のように強いシャワーで吹き付けるように散水することになります。以前の散水パターンですと立ち位置が何か所か決まっていてそこを起点にして散水していました。その立ち位置と葉枯病が悪化しやすいエリアが一致していたのです。

推測ではありますが、強い水圧によって葉がこすれたりするなど傷が入りやすい、土壌にいる病原菌が巻き上げられる、もしくはまき散らされる、これらの理由から病気の悪化を助長していたのではないかと思います。

自分の立ち位置を変えることによって全体にふんわり散水をするようになってからは好天続きでも治りにくいということは無くなりました。こういう経験からふんわり散水をお勧めしています。

みなさんの散水のご参考になればと思います。


私自身、今の散水方法が答えだとは思っておらず今後も違うパターンを試してみることがあるかと思います。みなさん、一緒に悩みましょう(笑)