芝生の病虫害への警戒レベル上昇

2020年6月14日(日)

病虫害の発生とお問い合わせの増加

中国地方も梅雨入りし天候不良が続いていたのでそろそろかと思っていましたが、やはり来ましたカーブラリア葉枯病。姫高麗芝に初期症状が現れています。ベントグラスは害虫の食害と思われる枯れが発生し、お問い合わせやご相談も増えていますので病虫害に対する警戒レベルを上げておきましょう。


梅雨時期の花と言えばアジサイ。我が家だけでなくあちこちで彩りを楽しませてくれます。


バラもまたつぼみが増えてますのでこれから楽しませてくれそうです。全体的にちょっと不調気味なのが気がかりです。


日差しがきつくなってきましたので、日中の庭いじりにも帽子が欠かせなくなってきました。蚊よけスプレーも。昨年は猛暑で蚊が少なかったですが、今年はなんとなく多いような気がします。


ベントグラスは20ミリで芝刈り。週1回しか芝刈りできないので刈高を上げるしかないですね。


1週間ほど前から害虫の食害と思われる枯れが発生し、例のごとく「ほっとくとどうなるんだろう」という興味から様子を見ていましたが、害虫の数がたいしたことなかったせいかすでに回復モードに入っています。

私の自宅では興味本位で放置したりしていますが、原因不明の枯れや害虫と思われる枯れが発生した場合は、とりあえずスミチオンを1000倍希釈して平米3リットルまいておくことをお勧めします。


田植え方式で植え直したベントグラスは、しばらく地面が露出していましたので雑草が生えてきてはいるのですが、やはりベントの密度には雑草もなかなか勝てないようです。姫高麗芝だとすぐはびこるアカカタバミも、ベントグラスが相手だとなんとなく劣勢のような感じ。夏越しで裸地化すると一気に形成逆転しそうですけど。


姫高麗芝も20ミリでカット。ラージパッチはほぼ治癒したと言っていい状態です。最高気温がコンスタントに30℃付近になってくると、ラージパッチからカーブラリア葉枯病へと主役が交代します。


写真の個所はまだはっきりとしたパッチにはなっていませんが、これが悪化すると典型的なカーブラリア葉枯病のパッチになります。


こういった枯れが所々に見られないかしっかり観察しておきましょう。もし該当の症状があるようでしたら、早めに殺菌剤を散布しておくことをお勧めします。葉枯病を無農薬で対処するのは、昨年や一昨年のように空梅雨だったり好天が多いという気象条件でないとほぼ無理ですので運任せになります。

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以前散布したpH下降剤がかなりミミズをやっつけたみたいで、その後糞塚の発生は激減しました。ただ、このまま油断していると再び増えると思いますので今後も定期散布を予定しています。感触的には雨の後に散布するのがいいみたいです(おそらく浸透性が高まっているからと思われます)。


今日はアルムグリーンを500倍で散布。病虫害リスクの低減と発根促進に期待です。

殺菌剤を推奨しながらなぜ自分はまかないのか、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。私の場合は「どこまで症状が進むのだろう」という興味本位な部分と、あくまでも無農薬での対処法の確立を目指したいというマニアックな目標があるため、殺菌剤や殺虫剤を散布せずに様子を見ています。


私の自宅で病虫害の症状が発生しているだけでなく、お電話やメールなどでも病虫害に関するご相談が来ていますので、全国的に障害が発生しやすくなっているものと思われます。警戒レベルを上げて芝生に変化が現れないかよく観察し、予防策を取れる方は早めに殺菌剤や予防タイプの殺虫剤で対処しておきましょう。