姫高麗芝の芽吹きとラージパッチの注意喚起

2021年3月7日(日)

緑化が進む姫高麗芝にラージパッチの気配

朝晩はまだ冷えるものの日差しはすっかり春本番の様相です。姫高麗芝も日増しに緑が増えていくのが分かり、朝起きるたびにワクワクするシーズンになりました。


庭の花たちも次々と春を告げてくれます。アジサイも葉が本格的に成長を始めました。


鉢植えのバラも春の日差しを浴びようと懸命に葉を広げています。


表の花壇のスイセンも次々と開花。もう少し暖かくなると一気に満開になりそうです。


ベントグラスはすでに成長が早くなりつつあり、そろそろ週1回ペースにしてもいいかなという感じ。刈り高を20から17mmに下げました。三種混合などへの植え替えを検討していましたが、刈り高を下げてこのまま様子を見てみようかなと。


写真ではちょっと分かりにくいと思いますが、姫高麗芝は日増しに緑が増えています。このワクワク感がたまりませんね。この状況でも窓から眺めてニヤニヤしてしまう変態です。


2月から春の立ち上げ促進として有機酸資材(アルムグリーンと有機酸酵素EX)を交互に週1回ペースで散布してきました。先週はアルムグリーンを散布しましたので今週は有機酸酵素EXを500倍で散布。

実は今日は肥料(万緑-NHTとエンザアミン)を散布しようか迷っていたのですが、気温が以外と低かったことともう少し根を成長させてからでもいいかなという判断から来週にしました。


暖かくなるとともに病気のリスクも出てきます。写真の中にパッチっぽく変色している部分があるのが分かるでしょうか。ちょっと色が薄くなっているような感じになっています。このままいくとやがてラージパッチとしてはっきりと症状が出てくるのではないかと思います。

私の自宅は資材の実験場にもなっていますので、これ幸いと新たな資材のテストを開始。パッチと思われる部分に一部テスト資材を散布して様子見します。


「これを放置するとどうなるのかな」といったマニアックな楽しみ方をするのでなければ、やはり病気が発生しないように予防するのが一番です。ラージパッチを予防するには発生前、もしくは初期に殺菌剤を散布しておくのが理想的です。殺菌剤は予防的散布が最も効果的ですので。

ラージパッチをあらかじめ抑制するには、適用のあるバリダシン液剤とロブラール水和剤を使ってください。3月にロブラール水和剤、4月にバリダシン液剤、5月にロブラール、という感じでローテーション散布するとより確実に抑制できると思います。順番は逆でも構いません。

発病してから対処する場合は、2週間おきに交互散布を2~3回繰り返してみてください。発症してしまってから殺菌剤を散布した場合、完治して再生するまで1~2か月ぐらいはかかりますので、そのぐらいのスパンで様子を見てください。

どうしても無農薬にこだわりたいという場合は、有機酸資材の定期散布、スーパーグリーンフードや万緑-NHTなどの微生物資材、スーパー・ポリ・スピリットによるカリの投与など、複数の策を組み合わせて再生することも可能です。私の自宅ではいつもこのパターンで対処していますが、手っ取り早く簡単なのは農薬散布ですね。

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春の病気としてはラージパッチ以外にも、春はげ症や立枯病もあります。こちらは「春に芽吹かない」という病気で、他の場所より密度が低かったりパッチ状に生えない場所ができたりします。これらの病気は秋にり患しますので春に症状が出てから殺菌剤を散布してもあまり効果が期待できません。気温上昇とともに解消されますので、有機酸資材の定期散布や適切な施肥、スーパーグリーンフードの散布など、生育を促す方向の手入れを強化して再生させることが有効でしょう。


さて、来週はいよいよ今シーズン初の粒状肥料散布です。成長を加速させてワクワクをさらに高めましょう。